不動産

TATERU(タテル)は今後復活する?株価動向を追ってみた。

TATERU(タテル)では以前データ改ざん問題が発覚しました。

その後株価は大きく下落し、営業面においても現在に至るまで本格的な新規営業を自粛しています。

このような状態でもTATERU(タテル)は今後復活を遂げる可能性はあるのでしょうか?

そこで今回は、収益や株価動向、新たな収益源などからTATERU(タテル)は今後復活するかどうかを考察していきます。

TATERU(タテル)の株価が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

TATERU(タテル)復活の可能性について考える

まずはTATERU(タテル)の改ざん問題の経緯を改めて確認しつつ、復活する可能性について考えてみましょう。

 

データ改ざん問題の経緯

TATERU(タテル)のデータ改ざん問題が発覚したのは、2018年8月31日のことです。

新築アパート投資を行う際に、顧客から受け取った融資資料の中で改ざんが行われており、銀行が実施する融資審査に通りやすくなるようにカモフラージュされていたことが発覚しました。

 

参考:アパート融資資料改ざん、TATERUでも

 

都内在住の男性がTATERU(タテル)から1.1億円の物件を購入する契約を結び、TATERU(タテル)のスタッフにネットバンキングの預金残高画面の写しを提出しました。

男性は預金残高が23万円と少ないにも関わらず、銀行融資が通ったことに疑問を覚え、融資を受ける予定だった西京銀行へ問い合わせた結果、預金残高が23万円から623万円に水増しされており、データ改ざんが発覚しました。

TATERU(タテル)では報道があった当日、8月31日にデータ改ざんがあったことを認めました。

 

参考:本日の一部報道について

 

同時に、他にも改ざんが行われていないか社内調査を実施する旨を発表したのです。

その後、第三者による特別調査委員会が発足し約3ヶ月に及ぶ調査の結果、データ改ざんに関わっていた従業員は営業部長と部長代理を中心に31名であり、また改ざんが実行されたと認定される案件数は、成約棟数2,269件中350件に及ぶことが分かりました。

 

参考:特別調査委員会からの調査結果報告書(要約版)受領および今後の対応に関するお知らせ

 

TATERU(タテル)では早急に再発防止策を講じており、特別調査委員会も再発防止策について評価しつつ、委員会からの提言も加えています。

 

参考:当社従業員による不適切行為に対する再発防止策に関するお知らせ

 

受注棟数や売上高、入居率の推移はどう変化した?

改ざん問題が発覚してからはTATERU(タテル)でもアパートメント事業において新規営業を停止しています。

そのため、受注棟数はこれまでよりも大きく減少しました。

 

 

上記グラフを見ても分かるように、2018年度の第2四半期時点では255件の成約数がありましたが、第3四半期には45件、第4四半期には35件まで減少しています。

 

 

成約数が減少しているということは、売上高も減っているのではないかと思われる方も多いでしょう。

しかし、実際には上記グラフを見ても分かるように、前期比よりも増加し、283億3,475万円となっています。

また、2018年12月末時点でTATERU(タテル)のアパート入居率は97.9%、2019年3月末時点では入居率が99.2%と空室リスクがほとんど見られませんでした。

改ざん問題が発表されてから新規営業が停止しているため、新規契約による売上高は大きく減ってしまっているものの、入居率は90%以上と高い数字を維持しており、空室リスクが少ないことから管理収入からの売上にも期待できます。

 

参考:(訂正)「平成 30 年 12 月期 決算説明資料」の一部訂正について

参考:2019年12月期 第1四半期決算説明資料

 

問題は販管費の増大

ただし、改ざん問題が発覚してから経営に全く問題がないかと言われればそうではありません。

特に問題として挙げられるのは、販管費の増大です。

新規営業を停止しているということは、売上が増えない一方で営業マンを多く抱えてしまっている現状にあります。

2019年12月期第1四半期の四半期報告書では、販管費の項目が約20億円と記載されていました。

 

参考:四半期報告書-第14期第1四半期(2019年1月1日-2019年3月31日)

 

販管費は純粋な人件費にはならないものの、販管費だけで多くの経費が掛かってしまっていることが分かります。

これまでにも、無配の決定や株主優待の廃止、役員報酬の減額なども実施していましたが、新規営業を停止しているのであれば、更に販管費を抑える必要があるでしょう。

どうにか販管費の削減を実現させようと、TATERU(タテル)では早期退職優遇制度の実施を開始しました。

 

参考:早期退職優遇制度の実施について

 

早期退職優遇制度では、TATERU(タテル)と子会社のTABICT、Robot Home、TATERU Fundingに在籍している正社員に対し、7月8日~7月31日の間に早期退職者を募っています。

募集人員は160名を予定しており、早期退職者には特別退職金の支給と再就職支援会社による再就職支援の提供が行われる予定です。

もし応募が160名集まった場合、160名分の人件費が削減できることになります。

特別退職金の計上もありますが、人件費削減の方がコスト削減に大きな影響を与えてくれるでしょう。

販管費削減につながれば、後は安定した管理収入と新規事業の売上を元に再出発も図りやすくなります。

現時点では、TATERU(タテル)が本格的な復活を遂げるまで、着々と準備を整えている段階だと言えるでしょう。

 

 

国土交通省の業務停止処分後も、株価が急落することはなく200円前後を推移

国土交通省から業務停止処分を受けたTATERU(タテル)ですが、発表があった後も株価は急落することはなく、200円前後を推移していました。

 

参考:宅地建物取引業法に基づく行政処分に関するお知らせ

 

これまでTATERU(タテル)の株価はどう推移してきたのでしょう?

IR発表時と合わせて株価がどう推移したのか、解説していきます。

 

売上ピーク時(2017年10~12月)

売上高がピークにあったのは2018年第4四半期以外だと2017年第4四半期にあたります。

この時の売上高は約246億円となっていました。

 

参考:(訂正)「平成 30 年 12 月期 決算説明資料」の一部訂正について

 

第4四半期にあたる10~12月の株価を見ると、1,300円~1,700円台に推移し右肩上がりに株価が上がっていることが分かります。

 

データ改ざん問題発覚後(2018年8月31日~9月12日)

日本経済新聞からデータ改ざん問題の報道があった2018年8月31日時点で、株価は終値で1,606円を記録しています。

報道があった時点ではまだ真相が分かっていなかったため、株価の変動も見られなかったと考えられます。

その後、9月3日になると1,200円台にまで株価が下がり、その後も徐々に下降していきました。

9月12日になると終値337円にまで落ち込んでしまいます。

 

再発防止策発表後(9月14日~12月5日)

再発防止策が発表された9月14日の株価は、終値363円でした。

それほど大きな値上がりは見られなかったものの、週明け9月18日には終値443円、9月19日には終値523円と着実に上昇していき、9月26日には854円の高値を出しています。

恐らく、早急に発表された再発防止策を評価し、株価の上昇につながったのではないかと考えられます。

ただし、特別調査委員会の調査結果を待つ間に徐々に株価も値下がりしていき、12月5日は300円台の推移に戻ってしまいました。

 

特別調査委員会の調査結果発表後(12月27日~2019年2月)

特別調査委員会の調査結果が発表されたのは、12月27日のことです。

この時の株価は終値354円でした。

当時は年末ということもあり、市場全体で株価の暴落が見られていたため、特別調査委員会の調査結果が発表されてもあまり良い影響にはつながらなかったようです。

年始明けから2月初めまで概ね300円台を横ばいに推移しています。

 

株主総会・関連子会社売却・不動産売却発表後(3月25日~4月末)

3月26日、TATERU(タテル)では株主総会が開かれ、投資家達も株価が大きく変動する可能性があるとして、非常に注目されていました。

ただ、株価はそれほど上昇したわけではなく、3月26日の終値は251円と前日より株価が下がってしまう結果となっています。

理由として考えられるのは、株主総会でそれほど悪い材料が出ていなかったものの、好材料も見当たらなかった点が挙げられます。

また、3月29日に新しいIR情報として、TATERU(タテル)の関連子会社が売却を予定しているとの発表をしています。

関連子会社の売却によってキャッシュの増加が期待されました。

 

参考:(開示事項の経過)連結子会社の異動(株式譲渡)に関する株式譲渡契約締結に関するお知らせ

 

ただ、関連子会社を売却するということはキャッシュが増える一方で子会社を持っていたことで期待されている売上もなくなってしまうことも考えられたため、あまり株価に大きな影響を与えず、そのまま200円台を推移する形となっています。

その後、結局関連子会社の売却は行われず、6月25日に株式譲渡契約の合意解除が締結されました。

 

参考:(開示事項の中止)連結子会社の異動(株式譲渡)の合意解除に関するお知らせ

 

不動産売却に関しては、東京都・愛知県・大阪府・福岡県に所有していた販売用不動産122棟が対象であり、2019年12月期に約30億円の売却損を計上すると言われています。

 

参考:販売用不動産の売却に関するお知らせ

 

売却によって手に入れたキャッシュは非公表ですが、2018年12月期における連結売上高の10%に相当する額以上だと発表されました。

決算資料を確認すると、2018年12月期の売上高は791億49百万円となっているので、恐らく約80億円で売却が成立したのではないかと考えられます。

発表があったのは4月5日だったのですが、その日以降の株価を見ても週明け4月8日に高値で284円を記録しているものの、そこからはやはり横ばいでなかなか上がっていません。

 

業務停止処分発表後

6月28日に新しいIR情報として、関東地方整備局より宅地建物取引業法に基づく行政処分が言い渡されたことを発表しています。

 

参考:宅地建物取引業法に基づく行政処分に関するお知らせ

 

行政処分は7月12日~7月18日までの7日間で、宅地建物取引業にかかる全ての業務が停止されます。

6月28日の株価を見てみると、前日と変わらず終値は167円でした。

しかし、翌日7月1日の株価は始値から192円と前日終値よりも25円も開きがあり、この日の高値は215円にまで上昇しています。

さらに翌日7月2日には高値231円を記録しました。

業務停止処分というと悪材料にもなり得るのに、なぜTATERU(タテル)の場合は株価が上昇したのでしょう?

考えられる理由としては、恐らく投資家たちは業務停止処分についてもっと期間が長いものと考えており、予想していたよりも処分内容が非常に軽かったことが挙げられます。

投資家の多くは業務停止処分が想定していたよりも軽かったこと、そして悪材料が出尽くしたことで、買い増ししたのではないでしょうか。

 

 

鍵となるのは新たな収益源。IoT企業としての再生はあるのか?

不動産業界はこれまで、IoTとは無縁の産業でした。

TATERU(タテル)のIoT事業は不動産だけに依存しない事業となっています。

特に、近年増えているスマートホテルなどのインバウンド需要を含めた新規事業の展開は、これからのニーズに応えていくためにも大きな意味を持つと考えられるでしょう。

最後にTATERU(タテル)がIoT企業として再生していく可能性があるのか、考察していきます。

 

IoTを活用した宿泊システムをスタート

TATERU(タテル)では、IoTを活用した宿泊システムをスタートさせています。

それが、「TRIP POD」です。

TRIP PODは、最新のテクノロジーを活用し宿泊事業の経営を効率化させるために開発されました。

予約や宿泊者の対応など、運営するために必要な業務をIoTで再構築することで、新たなインバウンド需要にも対応できるようにしています。

さらに人件費などのコストダウンにもつながるため、非常に魅力的なシステムだと言えるでしょう。

TRIP PODに登録することによって簡単にスマートホテルの経営ができるようになり、不安な点や疑問点はコンサルタントにチャットで相談できます。

また、全国にある観光都市の中から土地を選んでホテルを建てられる機能も開発中ということなので、より便利なツールとしてTRIP PODは進化を遂げていくと考えられます。

ホテルを建てたら管理や運用は全てTATERU(タテル)に任せられるため、不安も解消されるでしょう。

チェックインや宿泊者対応、清掃などを全てTATERU(タテル)が代行してくれるという点もTRIP PODの大きなメリットです。

TATERU(タテル)が手掛けているスマートホテルの多くは、人件費がかからないことでリーズナブルな料金で宿泊できるという魅力があるため、需要も高まっているのです。

そのため、スマートホテルは今後も数が増えていくのではないかと考えられます。

2019年第1四半期連結累計期間の売上高は2億6百万円(前年同期比より80.8%増加)、営業利益は74百万円(前年同期比より89.6%増加)となっていることから、成長性のある事業だと言えるでしょう。

 

参考:四半期報告書-第14期第1四半期(2019年1月1日-2019年3月31日)

 

Robot Homeを活用したスマートハウスの需要も増加

TATERU(タテル)は、スマートハウス化を進めるためのサービスも提供しています。

これまでにはない賃貸経営のプラットフォームになる「Apartment kit」は、オーナーや入居者、管理会社という3つのどの立場から見ても魅力的なシステムだと言えます。

IoTを活用することでスマートな暮らしを実現するためのサポートを行い、オーナーや管理会社がやらなければいけない業務を管理しやすくするシステムを提供しているため、業務の効率化が図れるのです。

 

公式サイト:https://www.robothome.co.jp/

 

不動産管理をよりスマートにできるApartment kit For Property Managementは、複雑になりがちなやりとりもシステム上で一元管理できるため、業務の効率化に最適です。

業務を効率化させることでコストを抑えることにもつながり、請求関係のミスを防ぐことにもつながります。

また、場所や端末に捉われないクラウド活用ができるという点も大きな魅力でしょう。

 

公式サイト:https://www.robothome.co.jp/business/

 

Apartment kit for Ownerは、入居や退去、募集といった賃貸物件の運用に必要な業務を効率化するために作られたシステムです。

入居者募集のフローを簡単にし、データを活用した賃貸経営をすることで他社との差別化を図ることが可能となります。

また、不安な点や疑問点があった場合、チャットで相談することができます。

 

公式サイト:https://www.robothome.co.jp/owner/

 

Apartment kit for Customerは、IoTを活用した賃貸住宅を提供することで、より便利な生活を実現するためのシステムです。

CENTRAL CONTROLLERやSMART LOCK、TAG SECURITY、NATURE SENSOR REMOTE CONTROLLER、SMART LIGHTなど、毎日の生活を快適にするための機器が導入されているため、入居者の満足度は高まるでしょう。

Apartment kit for Customerで導入されているIoT機器は、賃貸物件のみではなく新築一戸建てにも導入できます。

そのため、賃貸物件だけではなく幅広い分野でApartment kit for Customerで導入されているIoT機器は活用できるのではないでしょうか?

 

公式サイト:https://www.robothome.co.jp/customer/

 

TATERU(タテル)は新規事業を展開していく可能性が高い

TATERU(タテル)は、不動産事業に留まることなく、TRIP PODを活用したスマートホテルやRobot Homeを活用したスマートハウスなどの展開もし始めています。

この2つは、不動産事業との関係が全くないわけではありませんが、IoTを活用した事業であるため、IoT事業という分類になると考えられます。

そのため、不動産事業以外の事業を新規開拓していく可能性はまだまだあると予想できるでしょう。

TATERU(タテル)は元々不動産事業を展開してきた会社ではありますが、今後は新規事業を開拓していきながら、新たな方向性で成長していく可能性が高いと言えます。

そのことから、TATERU(タテル)は不動産事業に留まらない事業展開によって、IoT企業として再生していくことでしょう。

現在は未だ苦しい状況にあるTATERU(タテル)ですが、今後は新規事業を展開することによって新しい道を切り開いていく可能性が高いと言えます。