今回は、近畿産業信用組合(理事長・大本崇博氏、副理事・徳山明夫氏・千原芳浩氏)についてご紹介します。
近畿産業信用組合は大阪にある金融機関の1つです。
業務の公共性を理解し、信用組合の活動から地域社会への貢献と発展のために行動することを経営理念としています。
しかし、具体的にどのような銀行なのか詳しく知らない方も多いでしょう。
そこで今回は近畿産業信用組合の概要やサービス内容、強みなどについて調べてみました。
銀行の利用を考えている、または近畿産業信用組合について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
組合概要について
名称 | 近畿産業信用組合 |
---|---|
設立 | 1953年9月1日 |
本店 | 〒541-0047 大阪府大阪市中央区淡路町2-1-3 |
店舗 | 33店舗(2023年3月期決算) |
役職員数 | 775名(2023年3月期決算) |
営業区域 | 大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、和歌山県、奈良県、岐阜県、長崎県(※但し、五島、壱岐、対馬を除く) |
代表者 | 理事長 大本 崇博 |
預積金残高 | 1兆4,326億円(2023年3月期決算) |
貸出金残高 | 1兆456億円(2023年3月期決算) |
出資総額 | 257億円(2023年3月期決算) |
組合員数 | 196,876名(2023年3月期決算) |
自己資本比率 | 11.86%(2023年3月期決算) |
事業内容 | 預金・融資・為替業務を中心とした金融機関業務全般 (「中小企業等共同組合法」「協同組合による金融事業に関する法律」に基づく信用組合業務) |
公式サイト | https://www.kinsan.co.jp/ |
近畿産業信用組合は、1953年9月に創業した大阪府大阪市に本店を構える信用組合です。
現在の代表(理事長)は大本崇博氏が務めており、副理事長は徳山明夫氏と千原芳浩氏の2名が務めています。
店舗のある地域では、「きんさん」という愛称で親しまれています。
創業当時は京都に本店があり、芸術や芸能関係の職域信用組合として事業を続けてきました。
2001年に現在の名称へと変え、その後は信用組合大阪商銀、信用組合京都商銀、信用組合関西興銀の事業を譲り受け、さらに長崎商銀信用組合と合併を果たしました。
現在は本社がある大阪をはじめ、京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・岐阜・長崎に店舗を構える信用組合に成長しました。
ビジネスモデルをチェック
近畿産業信用組合は金融サービスを提供する組織です。
種類は信用組合にあたりますが、混同されやすい銀行や信用金庫とは少し異なります。
ここで簡単にビジネスモデルについてご説明しましょう。
信用組合は非営利の金融機関で、「協同組織金融機関」とも呼ばれています。
取引先は中小企業や個人が中心で、出資者のためにサービスを提供している金融機関です。
信用組合では出資者のことを組合員と呼んでいます。
また、設立の目的、組合員の資格や妥当性を裏付ける法律(根拠法)の種類、業務範囲などは信用金庫や銀行とは異なります。
設立の目的
組合員の相互支援と経済的地位の向上を目的としています。
根拠法
・中小企業等協同組合法
・協同組合による金融事業に関する法律
組合員の資格
組合員となれるのは営業エリア内で、住所または居所を持つ人、小規模の事業者、勤労に従事する人、小規模事業者の役員となっています。
事業者の場合、従業員が300人以下もしくは資本金3億円以下の事業者が条件です。
また、事業者の条件は業種によっても違い、卸売業は100人以下または1億円、小売業は50人以下または5000万円、サービス業は100人以下または5000万円が条件となっています。
業務範囲
預金を利用できるのは原則組合員だけです。
しかし、総預金額の20%までは組合員以外も預金が認められています。
融資に関しても原則組合員が対象ですが、制限付きで組合員以外の人にも貸出は可能です。
取り扱い商品やサービス内容
近畿産業組合の事業内容は、貯金・融資・為替業務を中心とした金融機関業務、投資信託や個人向け国債、保険の窓口販売などです。
そして、個人と法人・事業主の両者に金融サービスを行っています。
具体的にどのようなサービスがあるのか、主なサービス内容を紹介しましょう。
(※各金利は2020年6月時点の情報です)
普通預金
普通預金はいつでも出し入れができ、給与や年金、配当金などの受け取りや公共料金の支払いなどのサービスも利用できます。
また、普通預金にも様々なサービスがあるので、一部をご紹介しましょう。
・セカンドライフ
個人向けの普通預金で、50歳以上の方だけが利用できるサービスです。
年利0.05%(税引後は0.039%)で、出し入れは自由となっています。
・ブロック
個人と法人・事業主の両方が利用できる普通預金です。
預金保険法で定められている預金なので、預けた預金は全額保護されるので安全性重視の方に向いています。
ただし、全額保護の対象となるため、利息が付きません。
定期預金
近畿産業信用組合では、定期預金も色々なサービスを展開しているので、その一部をご紹介しましょう。
・新年輪Ⅱ
満60歳以上の個人が利用できる定期預金です。
金利は3年間で最大年利0.45%(税引後は0.358%)となっています。
近畿産業信用組合で公的年金を受け取ると、利息がさらに0.25%アップします。
預入金額は50万円から1,000万円までで、預入期間は6ヶ月・1年・2年・3年です。
・てるてる定期
テレホンバンキングを契約する個人が利用でき、窓口に行けない人も電話で預け入れが可能です。
預入期間は6ヶ月・1年・2年・3年・4年・5年で、最大年利0.25%(税引後は0.199%)となっています。
・はっぴぃハッピー
障害年金や遺族年金、児童扶養手当など福祉年金の受給者で、組合員の方が利用できる定期預金です。
預入金額は350万円までとなっており、預入期間は1年・2年・3年となっています。
金利は3年で年利0.35%(税引後は0.278%)です。
・きんさんWeb定期預金
インターネットバンキングを通じて個人の契約者が利用できる定期預金です。
預入金額は10万円以上で、預入期間は1年間だけですが自動更新されます。
年利は0.25%で、(税引後は0.199%)です。
融資
近畿産業信用組合では個人と法人・事業主に向けて、豊富な種類の融資サービスを用意しています。
・個人向け
使い道が自由なフリーローンやカードローンをはじめ、住宅購入やリフォーム適したローン、教育融資にるようできる教育ローン、個人消費に活用できる無担保ローン、自動車の購入や修理に当てられるマイカーローンなどラインナップは豊富です。
また、年金受給者が無利息で利用できるローンや提携事業所で働く従業員限定のローンもあり、地域に密着した融資にも積極的です。
・法人・事業主向け
最高1000万円まで利用できる無担保のビジネスローンや、外国籍オーナーの企業向けローン、事業資金に利用できる地域企業応援ローンなどが利用できます。
この他にも、個人向けには投資信託や個人向け国債の販売、個人年金・医療保険・終身保険の契約といったサービスがあります。
また、窓口に行かなくても送金や振り込みなどができるインターネットバンキング、法人向けには各種代金の自動収集サービスなども便利なサービスも用意しています。
近畿産業信用組合の強みとは
近畿産業信用組合は、預金積金と貸出金が全国にある信用組合の中でトップクラスを誇ります。
2002年以降17期連続で増加しており、たくさんの利用者がいると言えるでしょう。
そんな近畿産業信用組合の強みは、利用者にとってお得なサービスが多いからと考えられます。
利用者が嬉しいサービスを豊富に用意
例えば、個人向けには‘とらきち’の贈りものというプレゼント付きの定期預金があります。
これは契約期間中、預入金額500万円ごとに2kg分の新潟産コシヒカリが年6回にわたりプレゼントされます。
また、契約残高が1500万円をこえると、お米とJTBの旅行券のどちらかを選択可能です。
旅行券の場合、預入金500万円につき1万円分となっています。
他にも個人と法人・事業主がどちらも利用できる定期預金に、きんさんドリームというものがあります。
これは1年の契約となりますが、一口10万円から預け入れができ、最高100万円のけんしょうきんや宝くじ100枚をゲットできるチャンスがあります。
自動継続されるので、継続後は新しい抽選権利を得ることが可能です。
このような利用者が嬉しいと感じるサービスを用意することで、得をしたいと思っている利用者の心を掴んでいるのでしょう。
まとめ
近畿産業信用組合は全国にある信用組合の中でも、トップクラスの実績を誇っています。
信用組合は組合員の支援と地域活性化を目的に金融事業を行う組織であり、近畿産業信用組合もその認識を十分に理解した上で、幅広いニーズに応えられるサービスを展開していることが分かりました。
プレゼント付きや宝くじ付きの定期預金など、利用者がお得と感じるサービスが豊富な点も他の信用組合にはない強みでしょう。
これからも組合員のニーズに応え、誠実に実績を伸ばしていく信用組合であると言えます。