「企業の社会的責任」と言われるCSR活動は、今や多くの会社が取り入れています。
利益を追求する事業活動と一線を画すCSR活動は、環境美化やボランティア、寄付など企業としての社会貢献活動を指しますが、一部では風化・形骸化も指摘されています。
そんな中、創業からわずか20年余りのベンチャーであるにも関わらず、国際的なCSR活動に精力的に取り組んでいる会社が存在するのをご存じでしょうか?
その会社は、ブランド品や貴金属などの買取専門店「おたからや」を運営している株式会社いーふらんです。
今回は、株式会社いーふらんが精力的に取り組んでいるCSR活動の内容と、その背景についてご紹介します。
目次
株式会社いーふらんのCSR活動
フィリピンで「いーふらん子ども食堂」を開催
「いーふらん子ども食堂」は、フィリピンのセブ島で週1回、貧困層の子どもたち100人に現地スタッフ手作りの食事を配給支援している活動です。評判もよく、社会貢献度が高い取り組みです。
2021年12月にフィリピン南東部の島々を襲った猛烈な台風「ライ」(台風22号)が甚大な被害を及ぼした際も、緊急で食料を配給しました。
子ども食堂が開かれるときは、会場に「E-fran`s cafeteria」の名称が入ったのぼりと横断幕が掲げられます。
これらは子どもたちにとって食堂の目印になっているだけではなく、心を明るく照らしてくれる希望の灯にもなっていることでしょう。
アフガニスタンの子どもたちへ「希望のランドセルギフト」
「希望のランドセルギフト」は、日本で役割を終えたランドセルをアフガニスタンの子どもたち、とりわけ教育機会に恵まれない女子の就学に役立ててもらう国際支援活動です。
株式会社いーふらんは全国でリユース事業を展開していることから、不要になったランドセルの回収を企画しました。
集まったランドセルはしっかりと検品され、新品の学用品とともに梱包されて現地に運搬。到着したランドセルの中にはたくさんの学用品が詰められ、子どもたち1人1人に手渡されています。
株式会社いーふらんが届けたランドセルが、アフガニスタンの子どもたちに人生を切り開くチャンスを与えているのです。現地の子どもたちの間でいーふらんの評判が高まれば、さらに取り組みを拡大していけることでしょう。
NPO法人かものはしプロジェクトを通した寄附
かものはしプロジェクトは、カンボジアとインドにおける児童買春問題の解決をミッションに掲げているNPO法人です。
農村で暮らす人々の経済的自立をサポートする職業訓練と雇用の場を提供する「コミュニティファクトリー事業」を中心に活動し、識字教育や孤児院支援などにも取り組んでいます。
株式会社いーふらんは「おたからや」で上げた収益の一部を寄付することで、かものはしプロジェクトの活動を後押ししています。
エコロジーなリユース事業を通して培った「全て使い捨てではない」という企業理念は「誰も売られない世界」の実現を手助けするという形でも活かされ、世界の子どもや女性たちに未来への希望をもたらしているのです。
株式会社いーふらんがCSR活動を推進する理由
会社は社会のためにある
株式会社いーふらんが幅広いCSR活動を推進する原動力となっているものは、何なのでしょうか?
そのひとつは、企業理念の柱に掲げている「会社は経営者や出資者だけのものではなく、社会やそこで働く社員のためにある」という思いです。
「会社は社会のためにある」という言葉を裏返せば、「社会のためにあろうとしない会社など存続する意味がない」ということにもなるでしょう。
世界では絶対的貧困に苦しむ人々が多数存在する中、「社会のためにある」という理念を体現しているのが、株式会社いーふらんによる数々のCSR活動です。ロシア・ウクライナ危機が勃発した際も、株式会社いーふらんは在日ウクライナ大使館に人道支援の寄付を行いました。
誰もが自分の可能性を信じられる社会づくり
株式会社いーふらんは「誰もが自分の可能性を信じられる社会づくり」というミッションも掲げています。
創業から23期連続で増収・増益を重ねてきた株式会社いーふらんの売上高は、今や470億円にまで達しました。
目まぐるしい速さの成長を遂げている中で重視しているのは、社内で振り落とされてしまう人材を生み出さないということです。
会社の可能性をさらに広げるため、全ての社員が自分の可能性を信じてキャリアアップに挑戦できる職場環境を整えています。
世界から絶対的貧困をなくすためのCSR活動に力を入れているのも、まさにそのミッションに忠実な行動と言えるでしょう。
また、今の時代、ネット上の評判が売上を左右します。様々な社会貢献活動を通して評判を高めていく意識も重要です。
まとめ
株式会社いーふらんがCSR活動に取り組み始めたのは2021年7月、新たな経営体制を発足したのがきっかけでした。
リユース業界のトップランナーとして持続可能な社会の実現に貢献するという企業姿勢を一層広めるためには、事業活動で得たものを社会に還元していくのが望ましいと判断したのでしょう。
株式会社いーふらんはCSR活動に対する社内の意識高揚を図ることも表明しており、取り組みのメニューや内容はさらに充実すると予想されます。
株式会社いーふらんの事業が拡大すればするほど、より良い社会の実現に近づく。明日の社会を支えていくために、企業として絶えず成長を続ける。そんな好循環が加速すれば、内向きになりがちな日本の企業文化が大きく変わるきっかけになるかもしれません。